ビジネス英会話と日常会話との違いとその上達のための学習方法

ビジネス

仕事で英語を使っている人も、これから使うような状況になりそうだなあと感じている人も、どうしたらビジネス英会話が上達するのか、そのためにはどのように勉強すればいいのか悩んでいるのではないでしょうか。

私たちが毎日使っている日本語では、仕事と友達との会話で使う言い回しとにはいろいろな違いがあるので、仕事で使う英語が上達しないのもきっとそのせいに違いない、と思っている人も多いかと思います。

確かに英語でもビジネスのシチュエーションでよく使われる表現はありますが、英語には日本語にあるような敬語表現もあまりなく、ビジネス英会話の表現を覚えることは実はそれほど難しいことではありません

むしろ日常英会話よりもビジネス英会話の方がやさしいとも言えるかもしれません。

「そんなことはないだろう。日常会話の方が簡単だと教わったぞ。」という人もいるかもしれません。

なぜそう言えるのか、そして、ビジネス英会話が上達しないと感じている人、上達したいと思っている人は、どういった考え方や学習方法をしたらいいのかを、私の経験を踏まえてご紹介します。

 

ビジネス英会話がなかなか上達しないと感じているあなたへ

まず、ビジネス英会話というものは何なのかちょっと考えてみましょう。

社会人になり、仕事で取引先とやり取りをするようになると、仕事で使う日本語の独特の表現を覚えることになりますね。

例えば、

相手の会社のことを「御社」自分の会社のことは「弊社」。
自分の会社の上司は「呼び捨て」で「❌弊社の山田部長が ⭕️弊社の山田が」
毎月1日のことを「❌ついたち ⭕️いっぴ」
上司には「❌ご苦労さまです ⭕️お疲れさまです」
敬語や謙譲語、例えば「御社の伊藤社長がおっしゃっておられたと、弊社の部長の山田が申しておりました。」

などなどたくさんあります。

こういった表現、特に敬語がうまく使えないと、「あいつは言葉遣いがなってない!」などと言われたりすます。

では英語ではどうでしょうか。

英語でビジネスを行うときによく使う表現は存在しますし、ビジネス相手には(特に顧客には)丁寧な表現を使うことは確かです。しかし、日本語ほどの厳しさや複雑さはありません。

それに加えて、日本人が英語を話すのですから、ビジネス相手も私たち日本人がネイティブみたいに話せるとは最初から期待なんかしていません。

それに加えて、ビジネスの相手がいつもネアメリカ、イギリス、オーストラリアといった国のネイティブスピーカーである時代ではありません。

日本の会社の海外進出先として、あるいは取引先としてはアジアの国々が大変多いのは皆さんも実感していることだと思います。

こういったアジアの国々の人はもちろん英語のネイティブスピーカーではなく、私たちと同じように外国語として英語を勉強した人たちです。

ですから、日本の敬語のようなローカルの文化に基づいたややこしい表現は、特にビジネス英語にはほとんど不要なのです。

つまり、ある程度英語が上達すればビジネス英語だからといって難しく考える必要は全くありません。

でも「日常英会話がビジネス英会話よりもやさしい」と思っている日本人はたくさんいるのではないでしょうか。

英会話教室を初めて訪問した時や、会社の英語の研修などの時のアンケートに、時々英語のレベルを自己申告する項目がありますが、ビジネス英会話レベルが日常英会話レベルより高くなっていることが多いようです。言い換えると、日本ではビジネス英会話の方が日常英会話より難しいと信じられているようです。

本当でしょうか?繰り返しになりますが、ビジネス英会話では日本の「ビジネス日本語」のようなややこしい単語や敬語はほとんど不要です。

実はビジネス英会話は、外国語として英語を使う私たち日本人にとっては「とっつきやすい」英会話と言えるのです。

 

ビジネス英会話と日常会話の違いは?

ビジネス英会話は日本人にとって「とっつきやすい」英会話と言いましたが、それはビジネス英会話に出てくる表現が、日常会話に出てくるものと大きな差がないことも理由の一つです。

しかし、それよりももっと大きな理由があります。

それは、ビジネス英会話の場合は、必ず相手がいて、相手の興味と自分の興味がある程度一致しているということです。

例えばあなたが取引先の外国人と商談をするシチュエーションを考えてください。

相手は少なくとも取引しようとしているモノやサービスにある程度興味があるから商談にのぞんでいるのです。

つまり、相手の目的はそのモノやサービスを得る(買う)こと、あなたの目的は対価として代金を受け取り利益を得ること、そして最終的に双方がその取引を通じて満足することを目指しているのです。

ですから、あなたの発音や英語が少しくらい間違っていても、相手はあなたの言うことに注意を払い、理解しようとします。

もしもあなたが売り込むモノやサービスの価値が、世界中の他の誰にも真似できないくらい優れたものであれば、英語での商談すら不要かもしれません。

実際にはそんなものは滅多にないので、ビジネスの相手には自社の商品やサービスなどの価値を英語で伝えなければならないのですが、その価値が相手にとって高ければ高いほど英語という言葉の重要度は下がっていきます。

これが日常会話だとどうでしょうか。

あなたが海外で道に迷って通りすがりの人に道を聞こうとしているとします。

誰かを呼び止めて、あなたが道に迷って困っているということを伝えて、行きたい場所を伝えて、相手がその場所までの行き方を教えてくれて、それをあなたが理解する。

という大変なプロセスが必要なのです。

周りの人は、あなたが一生懸命訴えなければあなたが困っていることすらわかりませんし、ラッキーにも足を止めてくれる人がいたとしても、その人にとってはあなたがその場所に行けなくても別に何も困りませんから、あなたの訴えを一生懸命聞いてくれる可能性は低いのです

そして、もしその人が東洋人や日本人の英語のアクセントに慣れていなければ、あなたの訴えは届かず、あなたの前を立ち去ってしまうことになるでしょう。

ビジネス英会話は、すでに相手がいてある程度自分に興味を持って、自分のいうことに耳を傾けてくれるというありがたい状態になっているところから会話をスタートできるという点で日常会話に比べてはるかに「とっつきやすい」英会話だといえます。

日本でのビジネスに必要な独特の日本語表現や敬語などは、英語にはほとんど不要だと言いましたが、やはり英語でもビジネスでよく使われる表現はあります。

これを覚えれば外国人とのコミュニケーションはよりスムーズにできるようになると思います。しかし、そういった表現はそんなに多くはないのと、日本語でのビジネスと違って、相手は日本人が完璧なビジネス英語を使えるとは思っていないことから、あまり気にすることなく、新しい表現に出会った時にその都度覚えてすぐに使う習慣をつけてしまえば問題はありません。

 

ビジネス英会話上達の勉強方法

ビジネス英会話は「とっつきやすい」英会話だと言いましたが、それではどのような勉強をすればビジネス英会話が上達するのでしょうか。

前にも言いましたが、普通の英会話がある程度のレベルになればあとはビジネス英会話はなんとかなるので、まずはビジネスに限らず英会話のレベルをあげることが重要です。

とはいえ、出張や電話会議など、いろいろなビジネスのシチュエーションを使って英語のレッスンを進めていく、ビジネス英会話に特化したスクールや、ビジネス英会話のコースがあるスクールを活用すれば、より効率的にビジネスでの英会話を勉強することができます。

オンラインビジネス英会話コース

まず、最近の英会話勉強法の主流の一つになっているのが、オンライン英会話スクールです。

これは、Skypeなどを使い、インターネットを通じて自宅や職場にいながら世界各国にいる先生からマンツーマンでレッスンを受けることのできる英会話スクールです。

世界中の先生といっても、日本との時差が少なく、英語が公用語になっているフィリピンの先生が多いのが現実です。

多くのスクールは25分単位のレッスンとなっており、1ヶ月単位で上限のレッスン回数の決まっている定額制のスクールや、1レッスンごとに支払うシステムのスクールなどがあります。

スクールなどがない分、料金は比較的低く設定されており、1ヶ月1万円以下から毎日1レッスンが受けられるスクールがほとんどです。ビジネス英会話コースは通常の英会話コースよりも料金はやや高めに設定されていますが、それでも1万数千円程度に設定されています。

1ヶ月で30レッスンですので、1レッスンあたり数百円からと、手軽に英会話の勉強を始めることができます。

オンライン英会話スクールでは性別や年代で検索して先生を選ぶことができますが、ビジネス英会話コースのあるところは、先生にビジネス経験のある人をそろえ、さらに経理やマーケティングなどビジネスでの経験や専攻で先生を検索して選ぶことができます。

25分とはいえ、毎日25分間必ず英語に触れる、それも単に英語を聞き流すというのではなく自分からアウトプットするということは、英会話上達に大変有効な勉強方法といえます。

オンライン英会話スクールでビジネス英会話に特化しているかビジネス英会話コースのある代表的なものは次の3つです。

  • Bizmates
  • レアジョブ英会話
  • 産経オンライン英会話

詳しくはこちらを参考にしてください。

オンライン英会話スクールでビジネス英会話が学習できるところはここ

 

短期集中英会話スクール

ダイエットで有名なライザップと同じように、2ヶ月から3ヶ月間コーチがつきっきりでフォローをする、「コーチングスタイル」の短期集中の英会話スクールも最近は人気があります。

多くの場合、一人ひとりの英語のレベルに合わせた個別のカリキュラムを作成し、学習の進み具合を常にフォローすることによって英語学習のモチベーションを高く保ち、短期間で英語のレベルをアップさせるというシステムです。

海外赴任が決まったり、海外との取引をする部署に異動になったりと、短期間でビジネス英会話のレベルをアップさせなければならないような場合には有効です。

ただし、コーチが一人つきますので料金は一般的に高く設定されています。

これは料金を高くすることによって受講者が途中で勉強をやめてしまうことを防ぐ目的もあると思います。安い料金設定だと途中でやめるのに抵抗が少なくなってしまうので、あえてやめるのがもったいないレベルまで高く設定して途中の脱落者を出ないようにしていると思います。

こういった短期集中英会話スクールのコーチは英会話そのものを教えるのではなく、あくまでも生徒がどのように英語を勉強すればいいのかをアドバイスし、一人ひとりに最適なカリキュラムを作り、ちゃんと勉強が進んでいるかどうかをメールやSkype、あるいは面談を通じて徹底的にフォローするという役目ですから、どのスクールでもコーチは日本人であるケースが多いようです。

短期集中型の英会話スクールの中には、基本的に全てオンラインで課題が出され、それをこなしていくところや、日本人のコーチとの面談で勉強の進み具合をチェック・フォローするのと並行してオンラインのレッスンを受けるというところなど、それぞれ特徴のあるカリキュラムを持っています。

代表的な短期集中型英会話スクールとしては

ALUGO、レアジョブ本気塾、スパルタ英会話、PROGRITなどがあります。

それぞれのスクールは無料体験ができますので、ぜひそれを活用して特徴をよく理解し、自分にあったスクールを選ぶようにしたいですね。

これらのスクールについて詳しくはこちらを参考にしてください。

ビジネス英会話上達には短期集中のスクールがおすすめ

 

まとめ

日本では国内でしか通用しないビジネス特有の日本語がたくさんありますが、ビジネスでの英会話で特有の表現はそれほど多くありません。

また、ビジネスはその双方がモノやサービスの売り買いを通じてお互いが利益を得ることが目的ですから、お互いが相手の言いたいことを一生懸命理解しようとするはずです。つまり、ビジネス英会話は、会話を始める段階ですでに相手はあなたのいうことに耳を傾ける準備ができているという点で、日常英会話に比べてずいぶんハードルが低いといえます。

つまり、ビジネス英会話は特殊なものではなく、むしろとっつきやすい英会話で、通常の英会話が上達してくればおのずとビジネス英会話も上達していくと言えます。

最近は手軽に毎日英語で話す機会を作りながらレッスンが受けられるオンライン英会話や、料金は高くなりますが、短期間に英会話のレベルアップを目指すコーチングスタイルの英会話スクールが人気です。

それぞれ無料体験のコースがありますので、これを受講して自分にあったスクールを活用して英会話のレベルアップを目指してください。

こういった英会話スクールを選ぶときには、こちらの記事を参考にしてください。

 

オンライン英会話スクールでビジネス英会話が学習できるところはここ

ビジネス英会話上達には短期集中のスクールがおすすめ

 

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